京都大学に合格した時も、東大に職を得た時も、私はこれっぽっちもうれしくなかったんです。
そういった時、いつも私はホッとしていました。
成功する人間というのは、そういう人間です。
『成果を上げなければ、生きてる値打ちなんかない』って心の底から思ってるから、成果を挙げられます。
東大や京大に合格するような勉強のために青春を捧げるのは、まともな人間には無理です。
『合格しなかったら死ぬ』って思ってるから合格するんです。
そんなふうに子どもを育てるのは虐待です」
「この国は、学歴エリートによって主導されています。
私たちエリートはおびえています。
誰かに何かを言われるんじゃないかと。
とくに、自分に力を振るうことのできる人に叱られるのにおびえています。
それは・・・・あるかもなあ。と思いました。
そんな人たちが作ったのが、今の世の中です。
高学歴なら幸せになれる
良い会社に入れば幸せになれる
高収入なら幸せになれる
わが子に、幸せになってほしい!
そう信じて、そう願って、
子どものためと思って、勉強!勉強!と‥‥
この方の親御さんも、愛ゆえに、子どもにそう接してきたのでしょう。
でもその世の中は、裏を返せば
学歴がなかったら幸せになれない
良い会社に入れなければ、そして正社員でなければ幸せになれない
「みんなちがって、みんないい」とは、とても言えない
決まったレールの上に乗ることが、幸せの条件
そんな世の中だったのではないでしょうか。
「生きにくさ」「生きづらさ」を感じている人は、たくさんいるけれど
今までは、その今ある社会へ「適応」することが求められてきました。
でも、そうではなくて
社会の方を、「生きやすい」社会へ、変えていけたら。
誰もが生きやすい、社会に・・・・。
あなたは、どんな社会で、どんなふうに、子どもを育てたいですか?
どんなふうに、子どもに生きてもらいたいですか?