(2021年11月編集、更新)
こちらが「バンボ」です。
実は、バンボの公式サイト https://bumbo.co.jp/ には、
「まだおすわりができない赤ちゃんをじっとさせておく方法はないかしら……」という娘の悩みを聞いた南アフリカ共和国のおじいちゃんが、孫を安心して座らせられるイスが必要だと思い、作り始めました。」
・・・と書いてあります。
なんか、美談っぽく書いてありますが・・・・
「まだお座りができない赤ちゃん」を、
「じっとさせておく」???
そんなことしていいの?
と思ったのは私だけでしょうか?
つまり、バンボは椅子のような見た目をしていますが、
その本質において「拘束具」であるということです。
一方で、
拘束具であるからこそ、バンボは多くの家庭で支持されてきた
とも言えます。
(ハッキリとそのように意図していなくても)拘束の必要を感じることが、子育て中には、確かにあるからです。
例えば、ささっと家事を済ませてしまいたい時とか、自分がトイレに行きたい時とか・・・・。
車に乗せる時の、ベビーシートやチャイルドシートも、拘束の一種と言えますが、これは「必要ない」とは言えませんよね。
そういった事情はあるにしても、バンボについては、私は全くおすすめできません。
バンボの形状は、赤ちゃん・子どもの骨格、姿勢にとって悪影響があると思うからです。
より、以下引用
顎を引き、呼吸を整えてリラックスしたら
背骨はやや湾曲する
ベビーの姿勢はまだS字になっていない
つまり横から見たらもの字、
足はM字開脚
投げ出しているならO脚になっているはず
その基本姿勢にバンボはなれていますか?
よく見て欲しい
M字というかO脚にお座りという基本姿勢にさえなれない
背面をささえる場所も腰の途中
大人でもそんな椅子に座ればどうなるか考えてみてください
無理にお座りすると
機が熟していない筋肉を使うことになる
支えられるはずのものが
変なくせをつけて使ってしまう
ハンドリガード
足舐め
足を引き寄せ
寝返り
腹ばい
ズリバイ
はいはい
お座り
つかまり立ち
独り立ち
歩き
全ては無理にさせるものではない
ママが楽に家事ができるからといって
便利グッズを考えなしに使わないで欲しいです
上記の記事中でも言及されている「M字開脚」について、
「股関節脱臼を防ぐM字開脚」のポイントのひとつに
「太ももの角度:外側に向いている」
というのがあります。
図は『DVD付き どんなに泣いている子でも 3秒で泣き止み 3分で寝るまぁるい抱っこ /著:辻 直美/監:狩野 正嗣』 より
太ももの角度が外側を向いていると、ひざ頭も外側を向き、足の親指は上を向きます。
あぐらをかいた時と同じです。
ひざが外側、親指が上になりますよね?
「写真AC」で探して来ました。
こちらも写真ACですが、バンボを使って座っています。
次に、おんなじ子が、自分で座った自然な状態です。
太ももが外側、ひざが外側、親指が上ですよね?
一方、バンボ(これも写真AC)
このように、バンボは赤ちゃんにとって不自然な形状になっています。
しかもがっちり脚がはまっていますから、自由に動かすことができません。
そんな状態で拘束してしまうことは、赤ちゃんの身体にとって良くないと思います。
ですから、私は、バンボはおすすめできません。
※この記事は、Quoraで回答したものを転記しました。
赤ちゃん用のイス「バンボ」は、使っても良いものでしょうか?に対する岡野 節子さんの回答 - Quora
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「もっと早く知りたかった」という感想がとても多いです。
「抱っこが変われば、子育てが変わる」
ぜひ一度、自分の抱っこを見直してみませんか?